SRCモジュール仕様書
平成19年7月1日
塩釜レールサークル
SRCモジュール仕様書
目 次
1.目的
2.適用範囲
3.義務
4.定義
1.一般的事項
2.モジュールの規格
3.線路の規格
1.一般的事項
2.製作の要点
1.一般的事項
2.管理の要点
1.一般的事項
2.加工の要点
1.目
的
本仕様書は、塩釜レールサークル(以下「SRC」という)で使用するモジュールを新たに製作する際、または製作したモジュールを
管理する際に、必要な基準を定めることにより、モジュールの品質を確保することを目的とする。
2.適用範囲
この仕様書は、SRCで活動する際に使用するモジュールについて適用する。
3.義
務
SRCの活動に参加するものは、この仕様書を守らねばならない。
状況により、この仕様書によることが出来ない場合は、例会等において協議し決定する。
4.定
義
この仕様書は、次の用語を使用する。
SRC:塩釜レールサークルの略称。
例会:基本は偶数月第3日曜日に行う事としている。
モジュール:レールを設置したモジュールパネルをいう。コーナー用とストレート用があり、これらをつなぎ合せたモジュールレイアウト
方式を採用している。
在来線:モジュールの地平部分に敷設された3本の線路をいう。
外線:在来線の一番外側の線路をいう。
中線:在来線の真ん中の線路をいう。
内線:在来線の一番内側の線路をいう。
高速線:内線のさらに内側に設けた複線高架の高速専用線路をいう。
旧規格:KATO製モジュールベースの規格をそのまま使用し、在来線のみ全3線で運用していた。
新規格:旧規格モジュールに150mmのベース部分を追加し、高速線2線を増設し、全5線で運用している。
佐々木木工:河北町の建具店。図面があればモジュール製作等の依頼を受けてくれる
1.一般的事項
SRC会員のモジュール作成は特殊なものを除いて特に義務化はされていないが、計画に当たっては次のことに注意し
計画する。
2.モジュールの規格
(1)コーナーモジュール
L=1050mm×W=1050mm×H=100mmのベースから、余分を切り落とした六角形のモジュールベースを使用
している。
在来線と高速線を1枚のモジュールパネルに設置する特殊なモジュールであり、市販もされていない。
このためSRCの備品として製作しており、個人的に作成する必要はない。
(2)ストレートモジュール
@モジュールベースの規格
L=900mm×W=450mm×H=100mmを基本とする。
外端から300mmまでを在来線部分とし、残り150mmは高速線部分とする。
Aモジュールベースの選択
規格通りの市販品がないため、
ア.佐々木木工に発注する
イ.KATO製900mm×300mm×100mmを加工して使用する
ウ.KATO製900mm×300mm×40mmを加工して使用する。
他に自作する手段もあるが、品質に問題が出る可能性があるため、運搬や保存場所などを考慮のうえ、上記から
選択すること。
ウは橋梁等の特殊なモジュールを製作する場合以外は使用しないこと。
アを選択し規格通りのモジュールベースを使用する場合は、特殊な場合を除き、高速線部分はあらゆるストラクチャーは
設置してはならない。
Bモジュールベースの加工
Aにおいてアを選択した場合には、高速線部分を灰色で着色する。
Aにおいてイを選択した場合には、モジュールベースにドリル等で穿孔加工のうえ、
L=900mm×W=150mm×H=9mmの板材と市販の鉄製L型アングルとボルトで不足分を増設する。
詳しくは巻末資料参照。
なお、板材とアングルとボルトはSRCの備品として確保しているため、改めて用意する必要はなく、また板の増設は
運転会の時にのみ行う。
また、モジュールベースの外板部は黒色等で塗装する。
3.線路の規格
(1)線路の総合規格
@最低条件
規格以前のことであるが、当然管理及びメンテナンス性を考えたうえで計画することを最低条件とする。
A在来線線路
KATO製ユニトラックを推奨する。
複線間隔をKATO製ユニトラックの標準規格をそのまま利用しており、管理がしやすいため。
ただし、あくまでも推奨であり、他メーカー製線路の使用を制限するものではない。
B高速線線路
ストレートモジュール部はKATO製ユニトラック複線高架線路を使用する。このため線路高さは60mmを標準規格とする。
ただし、運転会の度に設置及び撤去することになるため固定しないこと。
C複線間隔
標準複線間隔はKATOユニトラック規格に合わせて33mmとしており、それ以下は車両限界の関係から禁止とする。
ただし、あくまでも標準規格であり、他モジュールとの接続部が標準規格になっていれば、33mm以上でもよいものとする。
D線路の標準設置位置
モジュール外端から各線路の中心までの寸法は、下記のとおりとする。
外線まで・・・・・・114mm
中線まで・・・・・・147mm
内線まで・・・・・・180mm
高速線外線まで・・・332mm
高速線内線まで・・・365mm
ただし、在来線に関しての寸法はあくまでも標準規格であり、他モジュールとの接続部が標準規格になっていれば
よいものとする。
Eモジュールの在来線接続部
モジュール端からの在来線路端までの標準距離は46mmとする。
これは接続にKATO製ユニトラックのスライドレールを使用する前提の規格であるため、他の方法でも確実に接続できれば
この限りではない。
(2)コーナーモジュール・高速線
@線路の規格
外線=R718mm、内線=R685mmの複線とする。
市販の高架線路完成品がないため、外線はKATO製ユニトラックR718−15を、内線は市販品がないためKATO製
フレキシブルレールを推奨する。
路盤形態について、高架または築堤等の判断は製作者に任せる。
Aモジュールの接続部
モジュール端と線路端を同じとし、複線高架線路を接続できるようにする。
(3)コーナーモジュール・在来線
@線路の規格
特に標準規格はないが、推奨は外線=R718mm、中線=R685mm、内線=R652mmとするか、または全ての線を
R718mmに統一する。
前者は3線共に曲線開始ポイントをモジュール端から218mmに揃え、コーナーの複線間隔も33mmにする規格であり、
外線のみKATO製ユニトラックR718−15を使用し、中線と内線はフレキシブルレールの使用を推奨する。
後者は曲線開始ポイントを外線のみモジュール端から218mmとし、中線は185mm、内線は152mmとそれぞれ
33mmおきにずらし、全ての線でKATO製ユニトラックR718−15を使用できる規格である。
どれを採用するかは製作者の判断による。
Aモジュールの接続部
2−3−(1)−Eのとおり。
(4)ストレートモジュール・高速線
@線路の規格
KATO製ユニトラック複線高架線路を標準規格とする。
線路高さは在来線の路盤を基準としてH=60mmを標準規格とする。
このためモジュール1枚につき複線高架線路248mm×4本及び設置に必要な橋脚を用意する。
また、モジュールに特殊な加工を施した橋梁等の場合は、やむをえず標準規格外としても、接続には問題がないよう
対策すること。
なお、給電に関してはSRCで対応する。
Aモジュールの接続
KATO製ユニトラック複線高架線路を接続して設置する。
ただし、900mmのモジュールに対し複線高架線路(62mm、124mm、186mm、248mm)を延々繋いでも、
絶対合うところがないため、直線末端部の接続についてはSRCで対応する。
(5)ストレートモジュール・在来線
@線路の規格
KATO製ユニトラックの使用を推奨する。
トラス橋梁等の車両限界に制限のあるレールを使用する場合は、各メーカーの仕様に従うこと。
特殊なモジュール以外は、なるべくフィーダー線路かフィーダージョイナー等の給電設備を設け、フィーダーの向きが
どちらでも問題が出ないように、必ず逆転スイッチを組み込むこと。
Aモジュールの接続部
2−3−(1)−Eのとおり。
1.一般的事項
製作に当たっては、決して自分一人のものではなく、SRC全体で使うものであることをよく認識し、なるべく問題が発生しないよう
細心の注意を払って製作する。
2.製作の要点
(1)在来線線路の設置
@位置決めと罫書き
線路を設置する前に必ず位置出しをすること。
これが1mmでもずれるとモジュール同士の接続に問題が出るため、細心の注意を払って作業する。
位置出しが終わればそれらを罫書いておく。
A線路の設置と確認
罫書きをもとに線路を固定する。
レールの接続部には段差がないよう注意する。
固定が完了した時点で、一度他のモジュールと接続して問題がないことを確認する。
また、ポイントなど特殊なレールを組み込む場合は、通電等の確認を必ずすること。特にクロスポイントなどギャップ付の
レールは注意を要する。
レールに着色する場合はレールの通電に支障のないようにすること。
Bストラクチャーの設置
バラストやパウダーを使用する場合は、接着剤等も含め、レールに付着しないよう注意する。特にポイント等の特殊部には
更なる注意を要する。
構造物や植物を設置する場合は、車両と接触しないよう確認しながら作業すること。
車両には振り子方式やロングホイールベース等の特殊なものも存在するため、あらゆる事態を想定すること。
(2)高速線線路の設置
カーブ部分以外の線路は、運転会ごとに設置し、終わると撤去するスタイルを採用しているうえ、モジュール規格900mmを
KATO製ユニトラックの直線線路標準規格である62mmで割り切ることが出来ず、固定すると接続に問題が出るため、
橋脚や線路を固定してはならない。
特殊なモジュール等で、やむを得ず複線高架線路を使用できない場合は、最低でも前後の線路接続に問題がないように
各自対策する。
1.一般的事項
モジュールの管理、メンテナンスは、長い期間安定した性能で使用するためには必要不可欠なものであり、また自分以外の
会員の車両も走ることを十分考慮し、次の事項に注意のうえ各自必要な作業をすること。
2.管理の要点
(1)モジュールの保管
運転会の頻度が2ヶ月に1度とかなり間があくため、モジュールにカバーをかけるなどして、ゴミやほこりが付着しないように
すること。
(2)レールのメンテナンス
運転会が終わったら、付着物等が固着しないよう、レールクリーナー等を用いてレールの表面を清掃しておくこと。
1.一般的事項
旧規格モジュールについては、主にKATO製モジュールベースを使用しているが、カーブモジュールは新規格モジュールの中に
組み込めなくなるため、旧規格モジュールのみでレイアウトを組む場合以外は使用してはならない。
また、ストレートモジュールを加工して使用する場合は、前項の新規格に関する項目及び次項に注意のうえ、各自必要な
加工をして使用すること。
2.加工の要点
(1)KATO製ストレートモジュールの加工
KATO製ストレートモジュールベース(L=900mm、W=300mm、H=100mm)の基本的な加工は、モジュールベースに
ドリル等で穿孔加工のうえ、L=900mm×W=150mm×H=9mmの板材と市販の鉄製L型アングルとボルトで不足分を
増設する。
詳しい加工方法は巻末資料を参照のこと
なお、板材とアングルとボルトはSRCの備品として確保しているため、改めて用意する必要はなく、また板の増設は
運転会の時にのみ行う。
(2)特殊なモジュールベースの加工
@KATO製特殊モジュール
KATO製特殊ストレートモジュールベース(L=900mm、W=300mm、H=40mm)については、前項のような加工が
出来る場合はその方法で対応し、出来ない場合はその他の方法を各自で対策し、前後の複線高架線路との接続に問題が
出ないようにすることとし、問題があれば使用しないものとする。
Aその他のモジュール
市販品ではない自作等のモジュールベースについても、前項のような加工が出来る場合はその方法で対応する。
加工出来ない場合は、その他の方法を各自で対策し、前後の複線高架線路との接続に問題が出ないようにすることとし、
問題があれば使用しないものとする。